最高峰ヴィンテージトレーラー「エアストリーム」の魅力とは
エアストリームというキャンピングトレーラーのメーカーをご存知でしょうか?アメリカンキャンピングトレーラーの代名詞で、飛行機のように丸みを帯びたアルミニウムのボディは、一目でエアストリームだとわかります。1930年代に創業し、アメリカのキャンピングカー文化を伝えるエアストリームはヴィンテージと呼ばれる年代ものに人気があります。その魅力についてお伝えしようと思います。
キャンパーの憧れ「エアストリーム」
エアストリームのキャンピングトレーラーはロスアンジェルス近郊で1932年に誕生しました。創業者ワーリー・バイアムは西部開拓時代の幌馬車を改良してキャンピングトレーラーを作りたいと考えていました。何代かの創作を経て、やがて当時の飛行機の構造をモデルにしてアルミ合金の板で覆われた、丸みを帯びた流線形のボディが生み出されました。それは軽くて空気抵抗の少ない形状となり、現在のモデルに受け継がれています。
エアストリームはアルミ合金の板を張り合わせた独特な構造をしており、その大柄なボディは外観、内装のどちらも高級感にあふれていて、他のキャンピングトレーラーより価格が高くなっています。
アルミ合金ボディは耐久性に優れており、数年から数十年も使い続けられます。アルミ合金のボディは劣化が少な無いので、本国アメリカではキャンピングトレーラーの役目を終えた後もトレーラーハウスとして、固定され、住居として使われています。また、別荘やコテージ、店舗やオフィスとしてもよく利用されています。
エアストリームは、創業当時のモデルで現存しているものが数多くあります。それらの中で1970年代までに作られたエアストリームはヴィンテージと呼ばれ、とても人気があります。
ヴィンテージモデルは、アルミ板の加工が現在のようなプレス加工では無く、一枚当たりの大きさが小さく、枚数の多いパネル板が職人の手造りによって曲げ加工され、リベットで固定する方法で作られていました。また、表面は研磨によって鏡面のように磨かれて、エアストリーム独特のフォルムを作り出しました。
現行モデルのうち、日本ではBANBI(バンビ)と名付けられた一番小さいモデルに人気があります。これは1960年代から販売されているモデルです。
もっとも大きいモデルは最長33フィート(約10m)あり、フラッグシップモデルのCLassic(クラシック)は豪華で高級な調度品が供えられ、まさに動く別荘と言えます。
エアストリームは、内装、家具機材の修理や入替が可能なように、すべての機材、糖度品、内装がメインドアから出し入れできるように設定されています。
エアストリームは年代ごとに異なる魅力がある!
エアストリームは創業から現在まで90年の歴史があり、何回ものモデルチェンジにより、デザインや機能が変化してきました。そしてそれぞれの年代ごとの魅力を持っています。
1930年代の初期のモデルでは、現在のエアストリームとは違う形状のモデルが、一台ずつ手造りで造られていました。その数年のちに、今のスタイルに通じる当時の飛行機の構造を手本にしたアルミ合金の板をリベットで止めたモデルが作られ始めました。その構造は、耐久性と軽量化、耐久性を兼ね備えています。
1970年代までは、ほとんど基本構造は変更されることなく、同じデザインを基に作られていました。それらのモデルでは、特徴的な外装パネルは、鏡面仕上げでピカピカ光る外観を持っています。この当時のモデルは今でも表面を磨き直すと、当時の輝きを取り戻ります。
現行のエアストリームも、ボディ素材は以前と同じアルミ合金ですが、1975年を境に表面処理にフッ素コーティングが施されるようになり、表面は艶消しとなり落ち着いた雰囲気の外観に変化しました。
1980年に、エアストリーム社は、大手のキャンピングカーメーカーのTHOR Industory社の子会社となり、頻繁にモデルチェンジが行われるようになりました。そしてボディサイズが大きくなり、より内装もより豪華に変化していきました。また、ボディサイズのバリエーションが増え、全体のラインナップも増えていきました。
それぞれの製作年代に特徴があり、外装、内装の手入れや、家具の入れ替えが可能なエアストリームは全てのモデルが、親から子、孫へと2世代、3世代と使い続けられます。
エアストリームの楽しみ方は人それぞれ
エアストリームはアメリカを代表するキャンピングトレーラーです。もちろんマイカーでエアストリームを牽引して、国内外へ旅行することを目的としています。創業者ワーリー・バイアムは、自社製のキャンピングカーのオーナーたちを率いて、キャラバンを組み、中米やカナダへ旅行しました。今でも全世界に広がったオーナーズクラブメンバーがワーリーの意思を引き継いで毎年アメリカの独立記念日に集う大会を開催しています。
エアストリームの快適さは、使うほどにさらに良さがわかると言われています。日本では長期の休みは取りづらく、エアストリームの出番は週末という使い方が多くなりますが、牽引車と切り離して置かれるエアストリームは、離れの一部屋として使えます。テレワークのオフィスとして使えば、家族に気兼ねなくWEB会議や電話での打ち合わせができます。
エアストリームのアルミ合金ボディは、劣化が少ないので、本国アメリカでは定置して居住する家としてよく使われています。日本でもトレーラーハウスとして住まれる例があります。
キャンプ場で固定されたコテージとして使われ、キャンピングカーとしてレンタルされる以外に、よく目立つ形状から、イベントスペースや店舗として使われます。厨房設備などを追加し、キッチンカーに改造されることも良くあります。大型の車両はアメリカンダナー風のレストランやカフェなどの営業スペースとしても使われます。
エアストリームで、上質な非日常体験を!
エアストリームは、耐久性が高く、長く使われたヴィンテージ車はそれぞれの味わいを持っています。非日常的な外観と古き良きアメリカをイメージさせる車内空間を楽しむキャンピングトレーラーは他に類をみません。ぜひ一度体験してみてください。