キャンピングカーの維持費はどれくらい?税金や車検費用について
キャンピングカーの購入を考えたときに、ハードルとなるのが維持費です。どれくらいかかるのか気になりますね。
ここでは、税金、保険、車検費用などのキャンピングカーを持つことによって、かかる費用を説明します。
キャンピングカーの維持費はどれくらい?税金や車検費用について
キャンピングカーは改造された車なので登録時に特種用途自動車の「8ナンバー」で登録されるものが多くあります。改造が少なく、特種用途自動車の条件を満たしていない車両は乗用車と同じ3、5ナンバーもしくは貨物車1、2、4ナンバーなどで登録されます。税金や保険などはそのナンバーによって少し違いがあります。
キャンピングカーは、車内で宿泊する設備を設ける「改造」を施した車両です。キャブコンなど荷台部分を大きく作り替えた車両は、公道を走るためには構造等変更検査を受けて、それに合格しなければなりません。ここまではキャンピングカーメーカーや販売店で手続きをしてくれます。購入のときにはそれらの金額も含まれた金額が提示されています。
2回目の車検は乗用車ナンバーならば初年度登録から3年目となりますが、8ナンバーでは2年目となります。3回目以降はどちらも2年毎の車検になります。貨物車ナンバーは初年度登録から2年目で2回目の車検となり、それ以降は毎年車検を受けます。
車検には固定費として法定点検費用、自動車重量税、自賠責保険料、印紙代などが必要です。
キャンピングカーは装備が多く重いので自動車重量税が高くなるのはお判りいただけると思いますが、自賠責保険も8ナンバーの方が高くなります。ただし自賠責保険は軽キャンパーの場合は違っていて乗用ナンバーの軽自動車より8ナンバーの軽キャンパーの方4割ほど安くなります。
また、車を所持していることにより毎年かかる自動車税があります。今でも自動車を所有している方はお判りだと思いますが、毎年5月に納付書が送られてくる税金です。キャンピングカーの排気量によって金額が変わりますが、例として1500ccから2000ccの乗用車の登録ならば年間39,500円です。同じ排気量の8ナンバー車ならばその80%となります。
車種や排気量等によって費用も異なる
車検のときに普通車と貨物車、特種用途自動車(8ナンバー)の登録の違いによって税金の金額が違うことをお話ししました。自動車を所有していることにより毎年かかる自動車税は、排気量により規定されていて29,500から111,000円のいずれかとなります。この税金も同じ排気量の車では、特種用途自動車で登録された車は20%安くなります。
軽自動車を改造した軽キャンパーも、特種用途自動車(8ナンバー)の登録ができます。もともと軽自動車は税金面で優遇されていますが、8ナンバー登録により更に安くなります。
たとえば1年毎にかかる軽乗用の自動車税は10,800円ですが、4ナンバーと8ナンバー登録車は5,000円になります。もともとの車重が軽いので重量税も安く、ナンバーに関わらず軽自動車は一律で年間3,300円です。しかし自賠責保険だけは、普通車と軽キャンの違いはありません。
また、自走しないキャンピングトレーラーにも車検があります。牽引する自動車とは別に、2年に1度の検査を受ける必要があります。車検のときには、ブレーキ分解整備、灯火類の確認、配管のガス圧力検査などを行い、交換部品と作業費用または修理等が発生せずその費用がかからない場合には約7万円程度で済みます。そして車両重量1トン以下のキャンピングトレーラーでは重量税8,200円と自賠責保険5,140円(2020年4月以降)が掛かります。
任意保険についてはキャンピングカーのタイプや保険会社によって対応が違い、掛け率が高く設定されている場合や、そもそも8ナンバーのキャンピングカーは保険の対象外ということもありますので、保険会社に確認が必要です。
キャンピングカーの維持費を安く抑えるには?
維持費という面では、まず燃費が気になります。トラックをベースにしていて車重がある「キャブコン」はディーゼルエンジンが多く、「バンコン」でも大型のハイエースやキャラバンがベースの車両はディーゼルが多いです。それらはだいたい10km/Lは走るようです。
ガソリン車はパワフルですが、ベース車両より重量がありますので燃費はそれほど良くありません5~8km/Lといった程度です。
また、キャンピングカーは一般的な乗用車より重量があるので、同じ走行距離でもタイヤやブレーキパッドなどの消耗が多い点があげられます。
税金関係では、かつての8ナンバー登録のキャンピングカーは、税制で優遇がありました。しかし、その優遇を得るためにキャンピングカーに改造して、認可後に元に戻すなどの違法行為が頻発したため、現在ではその優遇はわずかになり、車検時の点検項目の多さによる費用アップや、任意保険が高額になるもしくは加入ができないことなどを考えると、現在では8ナンバーのメリットはあまりありません。
キャンピングカーを保管する場所も考慮しましょう。自宅に駐車できるスペースがあれば問題ありません。賃貸の駐車場では、車庫証明を取るために自宅から2km以内の範囲で駐車場を確保しなければなりません。駐車スペースに収まるサイズのキャンピングカーでも、大柄な車体が出入りの障害となることもあります。特に「キャブコン」の高さは2.5m近くあってパネルトラック並に高いので、木の枝や街灯などに当たらないよう注意が必要です。また、駐車場オーナーや管理会社の判断、またはご近所から視界が遮られるなどのクレームによって断られることがありますので、事前に確認が必要です。
そういった点では「軽キャン」の維持費は全てにおいて安くてとても魅力的です。
大まかな費用は購入前にしっかりチェックしておきましょう
キャンピングカーの維持費は、おおよその最低限の範囲で以上のようにかかってきます。キャンプに出掛ける頻度と維持費とキャンピングカーを所有する魅力を相対的に考えて検討してください。