キャンピングカーは普通免許で運転できる?牽引免許は必要?
キャンピングカーは、大きくて背も高くて、バスのようにも見えます。自動車で引っ張るキャンピングトレーラーもあります。そんなキャンピングカーを運転するにはどんな運転免許が必要なのでしょうか。
自走式なら普通免許で運転できます
実はほとんどのキャンピングカーは普通自動車運転免許があれば運転できるんです。
普通自動車免許では、総重量が3.5トン未満で乗車定員が10人以下の車両を運転することができます。
重量と定員だけが指定されていますので、車両の大きさには関係がありません。3.5トン未満であれば、どんなに大きい車でも運転できます。長さが6メートル以上の長胴リムジンでも重量が3.5トン未満で定員が10人以下であれば、普通自動車免許で運転できるわけです。
軽自動車ベースの「軽キャン」や外観がワンボックスバンと変わらない「バンコン」では間違いなく普通自動車のカテゴリーなのはお判りいただけると思います。トラックをベースとした「キャブコン」やマイクロバスをベースにした「バスコン」は3.5トンを超えるものがあります。その場合には車両重量に応じて、中型免許、準中型免許が必要になってきます。
普通免許を平成29年3月より前に取得した方は、免許証に中型車(8tに限る)もしくは準中型(5tに限る)などの記載があります。これは普通免許で運転できる車の区分が平成19年6月までは8トンまで、平成29年3月までは5トンまでだったことに起因しています。
つまり、車両区分が変更される前から普通免許を所持していた人は8トンもしくは5トンまでの車両を現在でも運転できるということです。
改正後に普通免許を取得して、総重量3.5トンを超えるキャンピングカーを運転するには、運転試験場もしくは教習所にて、該当する免許への限定解除試験を受けなければなりません。
国産のキャンピングカーであれば、ほとんどの車が3.5トン未満に該当しますが。正確な車両重量については、車検証に記載がありますので良く確認してください。
750kg以下のトレーラーであれば牽引免許不要
ここで言うトレーラーとは、エンジンを持たない独立したキャンプ用キャビンで、自動車でけん引して移動させるものを指しています。
意外と思われるかもしれませんが、総重量が750kg以下のトレーラーはけん引のための特別な免許は必要ありません。つまりトレーラーをけん引する自動車が運転できる免許があるならば、特別な資格は不要ということです。日本で販売されているキャンプ用トレーラーは750kg以下の物が多いです。トレーラーにも車検証があり、それに車両重量が記載されていますので、トレーラーを運転する機会があれば、自分の免許で運転できるかどうかを事前に確認してください。
けん引免許が不要であってもトレーラーを運転するのには車両感覚の慣れが必要です。前進するのにはそれほど違和感は覚えない思いますが、後退するにはトレーラーならではの特性があります。それは最初にハンドルを回した方向とは逆にトレーラーが進むということです。更新にはその特性を利用して、トレーラーと牽引車をコントロールします。
750kgを超えるトレーラーを運転するには、けん引免許が必要になります。
普通自動車で、750kgを超えて2000kg未満のトレーラーをけん引するには、牽引小型トレーラー限定免許(ライトトレーラー免許)という免許制度があります。しかし、この免許は、自分で牽引する車両を用意して、その車両を直接運転試験場へ持ち込んで受験をしなくてはなりません。
11人以上のキャンピングカーは中型免許が必要
前々章で、乗車定員が10人以下の自動車は普通自動車免許で運転できることをお話ししました。ワンボックスなどのワゴン車はだいたい定員が10人までとなっていますが、マイクロバスは11人から29人までの乗車定員となります。
キャンピングカーにはバスやマイクロバスをベースにしたものがあり、乗車定員が11人以上の物があります。また、外国製のキャンピングカーにモータホームと呼ばれる大型のものがあり、同じく定員が11人以上の物があります。当然ながら、これらの車は普通自動車免許では運転できません。つまり中型免許以上の免許が必要になります。
ちなみに中型免許(8tに限る)と準中型免許を所持している方は普通自動車免許と同じ乗車定員が10人以下の車が運転できます。
面白いことに、バスやマイクロバスと同じ大きさのキャンピングカーであっても、乗車定員が10人以下で登録された車両は、車両重量が3.5t以下ならば普通自動車免許で運転することができます。ちなみに5t以下ならば準中型免許、8t未満なら中型限定免許(8tに限る)で運転することができます。
必要な免許は購入前・運転前に調べておきましょう
この章ではキャンピングカーの運転に必要な運転免許について説明してきました。国内で販売されているキャンピングカーならば、だいたい普通免許で運転できることを説明しましたが、キャンピングカーの購入やレンタルをするときには業者に確認することはもちろんですが、ご自分で車両重量や乗車定員の確認をして下さい。